インボイス制度において、様々な緩和措置が「令和5年度税制改正大綱」として発表されました。しかし緩和制度において結局何があってどう使えばいいのか分からず困っている方もいるのではないでしょうか。この記事ではそんな方に向けて令和5年度改正の全体感をまとめていきます。※この記事は2023年5月現時点での情報を記載しています。サマリインボイス制度(=適格請求書保存方式)とは、「インボイス(=適格請求書)」を発行・保存することで正しく消費税額を計算し、適正な控除を受けるための制度です。令和5年度改正は実質インボイス制度の緩和措置となっています。今回は特に免税事業主の方に向けた改正が多いように感じます。インボイス制度に関する改正は下記の4つです。 2割特例 少額特例 少額な返還インボイスの交付義務免除 インボイス発行事業者に係る登録制度の見直しまた、今後も「令和5年度改正」のように新たな変更点が発表される可能性は十分あるため定期的に最新の情報を確認することをお勧めします。そもそもインボイス制度とは?インボイス制度(=適格請求書保存方式)とは、「インボイス(=適格請求書)」を発行・保存することで正しく消費税額を計算し、適正な控除を受けるための制度です。インボイス(=適格請求書)とは、正確な適用税率や消費税額等を記載した書類のことです。制度の導入後にはこの「適格請求書」がなければ、買い手(取引先)側が仕入額控除を受けられなくなります。「適格請求書」を発行できるのは「適格請求書発行事業者」のみで、これに登録するためには「消費税の課税事業者」である必要があります。インボイス制度に関して詳しく知りたいという方は下記の記事をご覧ください。インボイス制度に対応!フリーコンサルのための適格請求書発行事業者への登録方法を徹底解説! |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflow令和5年度改正の内容(0) 令和5年度改正の概要令和5年4月に消費税法等の一部が改正され、適格請求書等保存方式(インボイス制度)に関して所要の見直しが行われました。令和5年度措置は実質インボイス制度の緩和措置となっており、「適格請求書発行事業者」に登録する方を増やすことが目的と考えられます。(1) 2割特例についてインボイス制度の2割特例措置を簡潔に表現すると、インボイス制度の負担軽減措置です。2023年10月1日から2026年9月30日までの最長3年間、新たに課税事業者になった人が納める消費税額が本来は約5%なのですが約2%に軽減されます。2割特例についての詳細の記事はこちらインボイス制度に緩和措置があるって本当?フリーコンサルが知っておくべき2割特例措置について徹底解説! |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflow(2) 少額特例についてインボイス制度の少額特例とは、1件あたり1万円未満の経費や仕入に関してはインボイスを不要とする制度です。しかし①対象者と②期日に関して規制があるため注意しましょう。①対象者は2年度前の売上が1億円以下もしくは前年度上半期の売上が5,000万円以下のいずれかを満たしている者となります。②少額特例は6年後の令和11年10月1日から適用されなくなります。少額特例についてより詳細に。インボイス制度の2割特例と何が違うの?少額特例について徹底解説! |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflow(3) 少額な返還インボイスの交付義務免除国税庁HPによると、【インボイス発行事業者が国内で行った課税資産の譲渡につき、返品や値引き、割戻しなどの売上げに係る対価の返還等を行った場合には返還インボイスの交付義務がありましたが、その金額が税込1万円未満である場合には、返還インボイスの交付義務が免除されます。】と記述があります。つまり、売上に係る対価の返還等が税込1万円未満の場合は、すべての事業者に対してインボイスの交付義務が免除されます。1万円未満のインボイスが不要になることで事務負担を軽減することができるでしょう。(4) インボイス発行事業者に係る登録制度の見直し免税事業者の「適格請求書発行事業者」への登録に関しても変更点があります。国税庁HPの内容を簡単にまとめると、適格請求書発行事業者の登録申請をする際に課税期間の初日から登録を受ける場合、初日から計算して15日前の日までに申請書を提出する必要があります。(これまで公表されていたのは30日)令和5年10月1日後に適格請求書発行事業者の登録を受けようとする免税事業者は「登録希望日」を記載してその日から登録を受けたものとみなすことになります。 登録希望日は提出日から15日以後の日から指定できます。このように登録制度に関しての変更がされているため、もしこれから登録をする方がいれば最新の登録制度に関して確認をしましょう。💡よくある疑問点Q:結局令和5年度措置で需要なポイントとフリーランスへの影響は?A:今回の令和5年度措置の中でも複雑なのが「2割特例」と「少額特例」についてです。そのためこの2つの制度に関しては本記事の上記に貼っている記事を参照ください。また、フリーランスの方への影響はどの改正も基本的にはフリーランスの方がインボイス制度を利用しやすくなるものとなっています。最後に今回の記事では初めにインボイス制度の概要について簡単に記述し、その後に令和5年度措置による変更点についてまとめさせていただきました。各項目についてより詳しく知りたいという方に向けて以前作成した記事のリンクを貼っているため、ぜひご覧ください。インボイス制度はこのように定期的に緩和措置が発表されてきているため今後もインボイス制度に関して新たな情報が発表された際には解説していきます。