SAPコンサルタントを目指すうえで、自身の専門性として身に着けなければいけないのがモジュールに関する知識です。しかしSAP初心者の方にとっては、「どのモジュールを選べばいいの?」「専門性を深めるって具体的にどういうこと?」と、わからないことだらけですよね。本記事ではそういった疑問を解決し、様々なモジュールの中でもロジスティクス系のものに限定して、内容や難易度を示しながらご紹介していきます!この記事のポイントSAPのモジュールとは、SAP社の基幹システムであるSAP ERPの中のそれぞれの業務領域・機能群のことを指しますロジスティクスモジュールは物流に関するモジュールのことで、複数のモジュールに分類されていて、それぞれの難易度を示しながら紹介していますSAP ERPとは?モジュールって何?SAP ERP、モジュールとはERP(Enterprise Resource Planning,企業資源計画)パッケージとは、基幹システムのことを指します。「会計業務」「人事業務」「生産業務」「物流業務」「販売業務」などの企業の基幹となる業務を統合し効率化し、情報の一元化を図るためのソフトウェアです。SAPとは、その中でも「SAP社が作ったERP」のことです。SAPでは各モジュール(部門)ごとにリアルタイムでデータを集めて管理するため、業務が圧倒的に効率化されます。このモジュールとは、業務領域・機能群のことです。SAP ERPは多くのモジュールに分かれているため、それぞれの特性や機能について知っておくとよいでしょう。広く浅く?専門性を深めるべき?SAP初心者の方は、まずは一つのモジュールを深く理解するべきです。ある程度以上の専門性を持ってこそ、有用なSAPコンサルタントであるといえるでしょう。具体的にいうならば、モジュールごとの主要機能を把握しておく、トランザクションデータ※1を全種類理解する、コンフィグレーション※2の主要なものを抑える。また、最初のモジュールが深まった後2つ目のモジュールを学ぶならば、自分の得意なモジュールと業務上隣接するものを選ぶとよいでしょう。※1トランザクションデータ:業務に伴って発生する出来事を詳細に記録した伝票などのデータのこと。例として請求書、入庫データ、生産計画などが挙げられる。SAP内でリアルタイムに処理され、ビジネスプロセスに必要な情報が自動的に更新される。※2コンフィギュレーション:SAPシステムの各機能に対して、クライアントが必要とする仕様やビジネスルールを決め設定・調整すること。ロジスティクスモジュールとは?ロジスティクスとは、原材料調達から生産・販売に至るまでの物流、またはそれを管理する過程のことを指します。SAPのロジスティクスモジュールを用いて、調達・生産・販売・回収などの分野を統合することで、需要と供給の適正化を図ることができます。ロジスティクスモジュールは数が多く、それに伴って案件の数も多いです。SAPコンサルタントとして沢山経験を積みたいという方にオススメの分野です。ロジスティクス系と呼ばれるモジュールは以下のようなものがあります。初心者の方向けに、難易度とともに簡単に説明していきます。経験者の方はぜひこちらもご一読ください。ロジスティクスとは、原材料調達から生産・販売に至るまでの物流、またはそれを管理する過程のことを指します。SAPのロジスティクスモジュールを用いて、調達・生産・販売・回収などの分野を統合することで、需要と供給の適正化を図ることができます。ロジスティクスモジュールは数が多く、それに伴って案件の数も多いです。SAPコンサルタントとして沢山経験を積みたいという方にオススメの分野です。ロジスティクス系と呼ばれるモジュールは以下のようなものがあります。初心者の方向けに、難易度とともに簡単に説明していきます。経験者の方はぜひこちらもご一読ください。SAPフリーランスとして独立する前にどのモジュールをマスターすべき?SAPモジュール徹底解説 |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflowここでの難易度の基準は「業務領域が狭く特化しており、マスタデータの仕組みやビジネスフローを深く知っておく必要があるものほど高い」としています。MM (Materials Management, 購買管理/在庫管理) 難易度:★☆☆MMとは、購買管理と在庫管理のモジュールです。発注依頼→購買受注→入庫→請求書照合といったプロセスを実現します。購買管理機能は、仕入先への発注依頼・購買受注、モノの入庫、仕入先から届いた請求書の照合(確認)といった機能を有しており、請求書照合情報を財務会計であるFIに連携し、仕入先への支払処理を行います。在庫管理機能は、今会社のそれぞれの保管場所に在庫がどれくらいあるか、ブランドごとの在庫資産はいくらあるのかという管理を行います。在庫の入出庫に合わせて在庫資産が増減します。SD (Sales and Distribution, 販売管理) 難易度:★☆☆SDとは、販売管理に特化したモジュールです。製品の受注→出荷→請求といったプロセスを実現します。具体的には、得意先からの引合い、見積もり、受注、モノの出荷、請求処理といった機能を有し、請求情報を財務会計モジュールであるFIに連携し、一元管理することができます。PP(Production Planning and Control,生産計画/管理) 難易度:★★☆PPとは、生産計画/管理に特化したモジュールのです。生産計画→製造計画→製造実績(入庫・出庫・作業完了確認)といったプロセスを実現します。PPを活用することで、正確な生産計画・在庫管理・原価管理ができるようになり、製造過程で発生するムダ・ムラ(数量差異や金額差異)などを分析して原価の見直しや工程の改善につなげることができます。QM(Quality Management,品質管理) 難易度:★★★QMとは、品質管理モジュールです。品質計画→品質検査→仕様決定といったプロセスを実現します。購買在庫、生産入庫や次回検査日超過をトリガーに自動で品質検査計画を登録します。 QMを使用することで品質検査と在庫ステータスの自動連動が可能になり、高度な在庫管理が実現できます。QMモジュールが対応する業務領域は狭く、設定やマスタデータが細かいので難易度が高いといえます。WM(Warehouse Management,倉庫管理)/EWM(Extended Warehouse Management,在庫管理等) 難易度:★★★WMとは、倉庫管理に関わる全般を行うモジュールです。入出荷・保管といった倉庫における「庫内物流」の正確性とスピードアップを実現する仕組みです。その為に庫内物流で必要となる細かさで現物在庫を管理します。EWMとは、複合倉庫における各種在庫移動処理と在庫管理を実現するモジュールです。倉庫でのロジスティクスプロセスすべての処理を、計画に基づいて効率的に行うことが可能になります。この二つのモジュールは内容が細かく、実際在庫とデータのずれがでやすい分野です。導入時、経験者で柔軟な対応がとれるコンサルタントである必要があるので、難易度を高く設定しています。その他:LE、LO、PS、PM上記モジュール以外にもロジスティクスモジュールは数多く存在します。案件の少ないいわゆるマイナーモジュールをご紹介します。LE(Logistics Execution,物流実行管理)は、出荷プロセスの詳細化と倉庫管理を行うモジュールです。得意先や自社内の物流・在庫の最適化をすることができます。LO(Logistics General,物流一般管理)は、物流管理全般に関するモジュールです。しかし、LOモジュールに限定された案件は少なくSD/MMモジュールの案件に組み込まれてしまっていることが多いです。つまりこのモジュールはSDやMMモジュールに密接に結びついているため、合わせて学んでおくことが推奨されます。PS(Project System,プロジェクト管理)は、プロジェクト管理のためのモジュールです。プロジェクトの計画、予算管理、資源割り当て、タスク管理、進捗状況の追跡、プロジェクトのコストおよび利益の管理などを行います。PM(Plant Maintenance,/設備保守管理)は、設備保守管理を支援するためのモジュールです。設備の予防保全や修理依頼の処理、メンテナンス予算の管理、保守計画の作成、保守履歴の追跡などの機能を提供します。このPMはプロジェクトの数が少ない、できる人も少ないのが現状です。大手ファームでも50~100人に1人できる人がいる程度という場合もあるので、誰かに教わりにくく経験を積みにくいのが難点です。しかしマスターすれば自分だけの強みになるので、ぜひチャレンジしてみてください。実際にやってみよう!ロジスティクスモジュールの案件事例実際に弊社のSAPフリーランスマッチングサービス「quick flow」でご紹介した案件を5つ掲載します。報酬や稼働時間も併せて参考にしてみてください!(1)【SD/MM】製造業SAP S/4HANA 導入要件定義支援S/4hanaとは、SAP HANAと呼ばれる2010年に提供された「インメモリデータ処理プラットホーム」をプラットフォームとして利用しているSAPソリューションです。SD/MM領域のメンバーとして、カスタマイズ・アドオンのシステム要件定義、Fit/Gap対応案の検討等をご支援いただきます。想定報酬:120万円/月稼働率:100%勤務地:フルリモートスキル:要件定義フェーズの経験・SD/MMモジュールでの導入PJ参画経験 等(2)【SD/MM】電機メーカー向け基幹系システム刷新プロジェクトBPR推進支援Oracle EBS(ERPパッケージの1種)で行っていた基幹系システムをSAPベースに刷新するプロジェクトです。BPR(Business Process Re-engineeringの略称で、企業の目的達成に向けて業務の進め方や戦略・組織の体制・システムなどを根本から見直し再構成する考え方)のスペシャリストとしてFit to Standardに基づきBPRを推進いただきます。想定報酬:220万円/月稼働率:100%勤務地:フルリモート求められるスキル:コンサルティングファーム5年以上の在籍・BPRリード経験・PJで英語を使用した経験 等(3)【SD/MM、グローバル】ERP+周辺システム統合プロジェクト支援グローバルで複数存在するERP及び関連するシステムの統合(CRM, HR, 調達等)を進めると共に、業務オペレーション標準化を進めるプロジェクトです。想定報酬:160万円/月稼働率:100%勤務地:リモート/オンサイト併用求められるスキル:要件定義フェーズの経験・SD/MMモジュールでの導入PJ参画経験・英語ビジネスレベル 等(4)【PP】水産加工メーカー向け基幹システム刷新案件現行のOracle環境からSAP S/4HANAへの刷新を行うプロジェクトです。稼働率が60%~なので、他の案件や業務と並行してキャッシュを貯めたい方にオススメです。想定報酬:180万/月(100%稼働時)稼働率:60%~勤務地:フルリモート求められるスキル:PP/DS領域の導入~運用保守の経験または相応の知見・英語ビジネスレベル 等(5)【PP】大手製造業基幹システム刷新プロジェクト支援DB構築およびPP領域においてサブリーダーポジションを担当いただき、計画を立て実際に手を動かしながらスケジュールやメンバーの管理を実行支援いただきます。想定報酬:140万円/月稼働率:100%勤務地:リモート/オンサイト併用求められるスキル:SAPまたはERPシステム導入および周辺システムとの連携経験・システム設計およびI/F構築経験・リーダーまたはサブリーダー経験 等最後にいかかでしたか?ロジスティクスモジュールを実際導入するとき、クライアントの工場を見たり業務について色々ヒアリングするのですが、実際「モノの流れ」が見れるという点でロジスティクスモジュールは面白いです。弊社のフリーランスマッチングサービス「quick flow」では、実際にSAPのロジスティクスモジュールに関する様々な案件事例があります。自分がフリーランスとして働くビジョンが湧いたなら、ぜひ登録してみてください!その他SAPモジュール記事SAPのモジュールとは?基礎から解説!①ロジスティクス編SAPのモジュールとは?基礎から解説!②人事編SAPのモジュールとは?基礎から解説!③会計・FI編SAPのモジュールとは?基礎から解説!④会計・CO編