シリーズ「こうして私は独立した」では、フリーランスのコンサルタントとして活躍されている方にインタビューを行い、どのようなきっかけで独立を志し、どのような期待や不安を抱えながら、どのように独立を達成したのかをご紹介します。第二弾となる東原さん(仮)は外資系ファーム出身の30代男性。新卒で大手外資系ファームに入社した後、独特なキャリアを経てコンサルタントとしての独立と音楽活動を両立する東原さんがフリーコンサルになるまでの経緯を伺いました。きっかけ:「楽だし収入もいいよ」- 東原さんの経歴を簡単に教えてください新卒で外資系ファームに入社して2年ほど開発のPMOとして働いた後退社し、半年ほど給料が0の期間、というかニートをやりまして、フリーランスのPMO、知り合いのweb系ベンチャーの手伝いを経て、今はフリーコンサルとして働いてます。- 最初の会社を2年で退職されたのはなぜでしょうシンプルに激務だったということです。基本的に働くこと自体好きじゃないので、入社したのも受かった中で初任給が高かったからというだけなんですが、やっぱりそれではモチベーションも保てないというか、僕にとっては全然面白くない仕事で、しかも毎日終電が当たり前だし、給料がいいと言っても時給に換算したら2000円/時くらいですし。全然早くやめたかったですね(笑)。今思えば配属ガチャに失敗しただけの可能性というか、最初の仕事やチームとの相性が良く無かっただけのような気もするので、もっと良く考えて配属希望とか出してたらまた違ったのかもしれないですけど。あとは、音楽活動を小さい頃から色々やってきていて、そこになかなか時間が割けないというのもフラストレーションでした。上司を見ていて「あ、偉くなったとしても激務なんだな」って思った時に辞めようと思いましたね。- ニート期間は意図的なものだったんですか?いや、特に次の仕事を考えずにやめちゃったからそうなっただけですね(笑)。まあ多少の貯金はあったので、音楽活動を集中してやってみようと思ったというのもあります。その後、仕事の内容にそこまでこだわりもなかったですし、大抵の仕事はやればなんとかなると思っていたので、声をかけてくれた仕事を請けさせてもらっていたという感じですね。- 今のフリーコンサルとしての仕事も声をかけられて…?声をかけられたというか、知り合いのフリーコンサルに「楽だし、収入もいい感じだから、フリーでやってみたらいいじゃん」って言われて、エージェントを探して、案件を紹介してもらってという流れです。決断/実行:「無理ならやめればいい」- フリーコンサルをやってみようかとなった時に、不安はなかったですか不安は全くの0ではないですけど、ほとんど無かったですかね。「とりあえずやってみて、ダメそうだったらまた次の何かを考えればいいや」とかなり気楽に始めたので。どちらかというと「儲かるからやるけど、そもそもそんなにやりたくない」というまた別のベクトルのネガティブさが大きかったかもしれません。- ファーム経験2年で独立というのは比較的短いような気もしますが2年は確かに短いですよね。辞めた当時はそもそもコンサルとしてまた働くなんて思ってなくて、どこか普通の事業会社とかに転職するんだろうなと思ってたのでそんな期間なわけですけど。でも2年って、コンサルタントとしての「働き方」を学ぶには十分な期間で。社員もフリーランスも基本的にはプロジェクト内での動きはほとんど変わらないので、基本的な「働き方」さえ分かっていれば普通に仕事出来るし、社員と同様に働きながらスキルアップすることも出来るんですよ。- 「働き方」というのはどのようなことでしょう最低限の業務知識と、仕事の進め方、プロジェクト内での動き方、それらのテンプレートのようなものですかね。結局必要な知識がどのプロジェクトでも全く同じということはあり得ないですし、社員だろうがフリーだろうが毎回キャッチアップは必要なわけですよね。だからそれ以前の身のこなしというか、振る舞い方さえ理解できていれば普通に働けるんじゃないですかね。もちろんフリーコンサルには「当たり前に出来るだろう」という期待がかかりがちなので、そこは頑張ってフォローしないといけないとは思いますが。- なるほど、確かにその通りかもしれませんね…- 今の東原さんの視点で、そういった「働き方」以外にもっと学んでおけばよかったと思うことはありますか特にコレっていうのはないですけど、組織にいれば可愛がってくれる先輩なんかもいるわけで、そういった人達にもっと頼って色んなことを教わっておけばよかったなとは思います。まあそれでも知識に関しては、いくらでも学ぶ方法があるので、後悔してるとかそういう感じではないですね。変化:「効率的な収入源」- 元々コンサル業をやりたかった訳ではないとのことですが、現状向き合い方の変化などはありますかそうですね、なんだかんだで楽しくやれているんじゃないかと思います。知り合いに言われた「楽だし」というのはそんなこともない気がしますけど(笑)、スキルも身につくし、お金も増えるし、時間も自由になる。シンプルにいい仕事なんじゃないですかね。特に僕みたいに全く別軸でやりたい活動がある人間にとっては、活動に充てる時間とお金を生み出すという意味で、とても効率的な収入源だなと思いますよ。- ファーム時代との比較で、良い変化はどういったところでしょう単純に当時より良い給料をいただいていると言うのは嬉しいですよね。もちろん保険とか年金とか色々やらなくちゃいけないんで、額面が大きくなっただけで喜んでる場合じゃないんですけど、それでもやっぱり金額が大きくなることはモチベーションに直結します。あとは先ほど言ったように「合わなければ別の仕事でもいいしな」とか「他の案件探せばいいや」と思えるので基本的に気楽ですよね。フリーからフリーへの転職というか業種変更も、案件の変更も、会社というデカい組織の中で異動するとか退職するとかと比べたら遥かにやりやすいので。それに関連して、事務/総務的な仕事ですとか、相互評価するされるとか、そういう社内業務がとても好きじゃなかったので、やらなくていいのは幸せです。- 逆に悪い変化はありますか?強いて言えばプロジェクトに入って、スキルが足りないとか「こいつ使えないな」と思われた時に一瞬で切られちゃうってのはプレッシャーですね。でもそれも逆に言えば「契約が続いている限りは価値を提供できている」って考え方もできるはずで、社員だとそれが見えづらくて自分の立ち位置が曖昧になったりもするんで、決して悪いことだとは思ってない、むしろ僕のタイプでいうとモチベーションになってる側面もあります。あとは会計とか事務作業はやっぱり面倒くさいのでもう少し収入が増えたら税理士さんにお願いしたいなとか、老後の資金とかを自分で計画立てて遂行しないと困ったことになるなとか、そんなことですかね。…つまり、特にないですね(笑)。