フリーランスの将来設計では、今の収入だけでなく、年齢・キャリア・資産・ライフステージまで含めて、将来取れる選択肢を増やしておくことが重要です。フリーランスのコンサルタントとして活動していると、自分の得意領域の案件を選んだり、働く時間や収入を調整したりと、会社員とは異なる自由度の高い働き方ができます。一方で、数年間フリーランスとして働いていると、「この働き方をいつまで続けるのか」「40代・50代になったときはどう働くのか」「次のキャリアはどうすればよいのか」と考える場面も出てきます。この記事では、フリーコンサルとして活動する筆者が、フリーランスという働き方の先、いわば「ポストフリーコンサル」について考えます。フリーランスを続ける、資産を形成する、事業を持つ、会社員へ戻るといった選択肢に加え、筆者自身の将来設計や周囲の具体例も紹介します。フリーランスに将来設計が必要な理由フリーランスは、案件・稼働率・働く場所などを自分で決めやすい一方、その先のキャリアも自分自身で設計する必要があります。会社員であれば、昇進・異動・管理職への登用などを通じて役割が変化する場合があります。一方、フリーランスでは、自分から案件や担当範囲を変えなければ、似た役割を続けることもあります。だからこそ、今の案件でいくら稼げるかだけではなく、数年後にどのような仕事を選べる状態になっていたいかまで考えることが重要です。年齢やライフステージによって重視するものは変わる将来設計を考えるうえで無視できないのが、年齢やライフステージの変化です。20〜30代では、経験や収入を積み上げることを優先しやすいでしょう。一方、結婚・育児・介護などをきっかけに、収入だけでなく時間や安定性を重視するようになることもあります。また、経験を重ねた後は、単純な作業量ではなく、専門性・業界知識・マネジメント経験をどのように価値へ変えるかという視点も重要です。今の働き方をそのまま続けることを前提にせず、環境が変わっても選べる状態を作っておくことが、フリーランスの将来設計では大切です。フリーランスは何歳まで働ける?年代別に考える将来設計フリーランスには、会社員のような一律の定年はありません。そのため、「何歳までフリーランスを続けられるか」ではなく、経験や生活の変化に合わせて役割・稼働量・収入源をどう変えていくかという視点で考えると整理しやすくなります。※著者独自作成20〜30代|経験・専門性・資産を積み上げる20〜30代では、目先の単価だけでなく、次の役割につながる経験を増やすことが重要です。たとえば、得意領域を作る、上流工程を経験する、顧客との調整を担当する、小規模でもリーダーを経験するといった積み上げがあります。筆者自身も現在30代前半で、35歳頃まではフリーランスとして経験と資産を積み上げることを一つの目安にしています。高稼働で働ける時期に余力を作っておけば、将来、稼働を落とす、事業へ挑戦する、会社員へ戻るといった選択を取りやすくなるためです。40代|専門性やマネジメント経験を価値に変える経験を重ねた後は、同じ作業を続けるだけでなく、経験年数に見合う役割へ担当範囲を広げることも考えておきたいポイントです。たとえばPMOであれば、資料作成や進捗更新だけでなく、プロジェクト全体の課題整理、経営層への報告、複数チーム間の調整まで担う方法があります。SAPコンサルであれば、特定モジュールの知識に加えて、要件定義・移行・他モジュールとの連携・チームリードなどへ経験を広げる方法もあります。年齢だけを見るのではなく、「これまでの経験によって、どこまでの責任範囲を任せてもらえるか」で自分の市場価値を確認するとよいでしょう。50代以降|稼働量だけに依存しない働き方を考える50代以降までフリーランスを続ける場合は、月の稼働時間を増やすことで売上を作る働き方だけでなく、蓄積した経験を活かす方法も考えられます。たとえば、プロジェクトのアドバイザー、研修・教育、低稼働での複数案件参画、自分の事業などです。若いうちから将来の働き方を固定する必要はありません。しかし、将来的に稼働量を落としても選択肢を持てる状態を作るという視点は、早い段階から持っておくとよいでしょう。フリーランスの将来にはどんなキャリアの選択肢がある?フリーランスの将来設計は、「続けるか、辞めるか」の二択ではありません。筆者が考える「ポストフリーコンサル」の代表的な選択肢を整理すると、次のとおりです。※著者独自作成フリーランスを続けながら専門性や役割を高める一つ目は、そのままフリーランスを続けながら担当する仕事の質を変えていく方法です。たとえば、PMO支援から全体PMOやPMへ進む、SAPのモジュール担当からチームリードへ進むなど、同じフリーランスでも役割によって仕事の内容は大きく変わります。この場合に重要なのは、次の案件を取るための経験を今の案件で作ることです。「単価が高いから」だけでなく、「この案件の後に何ができるようになるか」という視点を持つと、長期的なキャリアにつながりやすくなります。収入を最大化して資産形成する二つ目は、働ける期間に収入を高め、その一部を将来の選択肢へ変えていく方法です。一定の資金余力ができれば、将来的に稼働率を下げる、転職する、事業に挑戦するといった際に、目先の収入だけで判断せずに済みます。資産形成そのものをゴールにするというよりも、キャリアを選ぶ自由を作るための手段として考えるのがポイントです。法人化・起業して自分の事業を持つ三つ目は、自分自身で事業を持つ方法です。フリーコンサルは「自分が稼働した時間」が売上になりやすいため、一人で働ける時間には限界があります。一方、自分の専門性や経験をサービス化できれば、自分の稼働だけに依存しない収益構造を作れる可能性があります。たとえば、人材紹介、研修・教育、情報発信、専門領域のコンサルティングサービスなどです。最初から大きく事業化する必要はなく、案件へ参画しながら小さく試して事業性を確認する方法もあります。フリーコンサルが自分の経験をどのように事業へつなげられるのか、より詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください!👉フリーランスコンサルによる事業創出― 長期的視点で考えるキャリア戦略会社員として再就職するフリーランスを経験した後、会社員へ戻ることも一つのキャリアです。たとえば、フリーコンサルとして経験した業界・業務・マネジメントの知識を活かし、コンサルファームや事業会社へ転職する方法があります。筆者の知人には、30歳でフリーコンサルとして独立し、35歳まで高稼働で働いた後、付き合いのあった外資系企業へ再就職した人がいます。本人によれば、フリーランス時代は年間3,000万円近い収入を得る年もあり、その期間に資産形成を進めていました。再就職後は年収こそ下がったものの、育児や家族との時間を確保しやすくなり、資産からの収入も活用しながら生活しているそうです。※上記は筆者の知人による一事例であり、すべてのフリーランスに当てはまるものではありません。この事例のポイントは、「独立し続けること」自体を目的にしていないことです。フリーランスを、その後の人生の選択肢を増やす期間として活用する考え方もあります。転職と独立それぞれのメリット・デメリットや判断軸を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください!👉コンサルタントの転職vs独立!次のキャリアで後悔したくない人へフリーランスを続けるか、会社員へ戻るか、今後の方向性を一人で決めきれないこともあります。quickflowでは、フリーランスコンサルタント・IT人材向けに案件紹介や独立後のキャリア相談を行っています。将来の選択肢を広げるために今から準備したいこと将来設計は、10年後の仕事を今すぐ決めることではありません。むしろ、数年後にやりたいことが変わっても動ける状態を作ることが重要です。今から確認したいポイントを整理すると、次の4つです。※著者独自作成スキル・経験・実績を棚卸しするまず、自分が現在どのような仕事を一人で任せられるのかを整理します。「どの業界を経験したか」だけでなく、どの工程を担当したか、どのような成果物を作ったか、どこまで自分で判断したか、どのような課題を解決したかまで言語化すると、自分の現在地が見えやすくなります。そのうえで次にやりたい役割と比較すると、これから積むべき経験も明確になります。厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、自己診断ツールやキャリア分析、ポータブルスキルの見える化なども利用できます。(※詳細は厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)の利用方法」を確認してください)将来につながる案件を選ぶ案件選びでは、単価・稼働率・リモート可否だけでなく、その案件で何を経験できるかも確認したいポイントです。たとえば将来PMを目指すのであれば、進捗管理だけでなく、課題解決や顧客調整まで担当できる案件の方が次につながります。筆者自身も、将来的にコンサルタントとしてさらに成長したい場合は、大規模なファームでマネジメント経験を積むことを選択肢として考えています。再び独立する場合でも、そこで積んだ経験を活用できるためです。「現在の経験でどのような案件に参画できるのか」「次にどのような経験を積める案件を選べばよいのか」このような方は、まずはquickflowの案件一覧から自分の市場価値を確認してみましょう。👇下記の案件一覧画像をクリック人脈や案件獲得経路を増やす特定のエージェントやクライアントだけに依存すると、その経路から案件紹介がなくなったときに選択肢が狭くなります。過去のクライアントとの関係を維持する、複数の案件獲得経路を確認しておく、元同僚やプロジェクトメンバーとのつながりを残すなど、仕事で築いた信頼を途切れさせないことが重要です。無理に人脈を広げる必要はありません。現在の案件で成果を出し、「また一緒に仕事をしたい」と思ってもらえる関係を積み上げることも、次の案件につながる準備になります。フリーランスの案件獲得経路や、継続受注につなげる方法を詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください!👉フリーランスの案件獲得方法は?仕事の取り方と継続受注のコツを解説資金面の余裕を作るキャリアの選択肢は、経済的な余裕とも関係します。やりたい仕事が見つかっても、「数か月収入が下がると生活できない」という状態では、起業・再就職・学習などへ動きにくくなります。まずは毎月の固定費と生活費を把握し、収入が変化した場合にどの程度まで対応できるかを確認しておきましょう。また、長期的な生活設計を考える際は、公的年金の見込額なども確認しておくと、将来必要な資金を考えやすくなります。(※将来の年金見込額は、日本年金機構「『ねんきんネット』による年金見込額試算」で確認できます)資産形成そのものを目的にするのではなく、「今の収入を使って、将来どこまで自由に動ける状態を作るか」という視点で考えることがポイントです。筆者が考える「ポストフリーコンサル」ここからは一般論ではなく、筆者自身の将来設計を紹介します。筆者は現在30代前半で、現時点では35歳頃までフリーランスを続けることを一つの目安にしています。高稼働で働ける期間はできるだけ経験と資金を積み、その後の選択肢を広げておきたいからです。35歳以降については、起業・再就職・フリーランス継続のいずれかに決めているわけではありません。就職するのであれば、「コンサルファームのマネジメント職」や「興味のある事業会社」が候補です。今後もコンサルタントとして能力を高めたいのであれば、大規模な組織でマネジメントを経験し、再度独立するときに活かす方法もあります。一方、フリーランスとして活動するなかで強く興味を持てる事業領域が見つかれば、その領域へ飛び込むことも選択肢です。筆者が重要視しているのは、将来を完全に決めることではありません。「働けるうちは経験とお金を蓄える」「次に何をしたいかは常に考える」「機会が来たとき、経験やお金を理由に諦めなくて済む状態を作る」という3点です。自由な働き方とは、好きな時間に働けることだけではなく、自分で複数の選択肢を持ち、その中から自分の意思で選べる状態でもあります。これが、筆者が考える「ポストフリーコンサル」の基本です。最後に|フリーランスの将来設計は選択肢を増やすことから始めるフリーランスの将来設計に、一つの正解はありません。フリーランスを続けて専門性を高める方法もあれば、資産形成、起業、会社員への再就職などもあります。重要なのは、10年後のキャリアを今すぐ決めることではなく、将来進みたい方向が見つかったときに選べる状態を作っておくことです。まずは自分のスキル・経験・資金・人脈を整理し、今の案件が次のキャリアにつながっているか確認してみましょう。「ポストフリーコンサル」を早めに考えておくことで、現在の案件選びも単なる収入源ではなく、将来の選択肢を増やすためのキャリア形成として捉えやすくなります。quickflowでは、フリーランスコンサルタント・IT人材向けに案件紹介や独立後のキャリア相談を行っています。「今の経験でどのような案件を選べるのか知りたい」「今後のキャリアに必要な経験を整理したい」「フリーランスを続けるか、今後の働き方を相談したい」このような方は、まずは下のボタンから、無料相談にお申し込みください。👇下記の無料相談ボタンをクリック!