個人事業主になると、サラリーマン時代とは違い、税金の計算や納税を全て自分でする必要があります。その際、日々のタスクに追われ、節税を後回しにし、必要以上に税金を収めてしまっていませんか?以前、quickflowは「フリーコンサルの節税対策とその注意点について徹底解説!」という記事で節税に関する基本的な情報と注意点をお伝えしました。本記事では、個人事業主の方が活用できる節税方法を、追加情報を含めてお届けします!この記事のポイント適切な控除の使用や正確な経費計上ができるとより多くの資金を手元に残すことが可能個人事業主がするべき節税は「青色申告」「所得控除」「自宅兼事務所の按分」「小規模企業救済への加入」「経営セーフティ共済への加入」「減価償却資産の償却方法の届出」「中古資産の購入」「設備投資への減税制度」「経費」「会社の設立」という10種類が存在個人事業主の節税とは適切な控除の使用や正確な経費計上はできていますか?これらは一般的に節税と呼ばれ、控除や非課税制度を用いて、支払うべき税金を積極的に低く抑える行為のことを指します。適切な節税を行っているかどうかで入ってくるお金が大きく変わってきます。日本では申告納税制度を採用しており、所得金額、税額、経費、控除は自己分で申告が基本なので、知識がないと計上できるはずの経費を計上していなかったり、活用できるはずの控除を活用していなかったりということがあります。本記事を通して、節税への知識をつけましょう。過去の記事で紹介した節税方法過去の記事で紹介した節税方法について簡単に解説します!詳細は以下の記事をご覧ください!フリーコンサルの節税対策とその注意点について徹底解説!①必要経費を用いた節税フリーコンサルが支払う必要がある税金の中で大きな割合を占める所得税額を少なくするための1つの方法が、必要経費を増やす方法です。経費は使用したお金が事業に関連しているかどうかで判断します。そのため、飲食や旅行なども仕事上必要な行為だと認められれば経費として計上できる場合があります。必要経費に計上できるものを知っていても、何にどれだけ使ったのかが分からないと、帳簿が不正確なものになってしまい、適切に計上ができなくなってしまいます。なので、詳細を正確に記録しておくことが大切です。また、事業に関わる印紙代や消費税など一部の税金については租税公課と言って、経費計上が可能です。②所得控除額を用いた節税所得控除を用いることで、フリーコンサルが支払う必要がある税金の中で大きな割合を占める所得税額を減らすことが可能です。所得控除には全部で15種類あり、確定申告でのみ控除できる所得控除と年末調整、確定申告共通で控除できる所得控除があります。所得控除の詳細は以下の記事をご覧ください。【フリーランス税金あれこれシリーズ】所得税の基礎知識を解説! ③青色申告特別控除を用いた節税確定申告には、青色申告と白色申告があり、青色申告の方が節税効果が高いことが特徴として挙げられます。白色申告は最大でも10万円しか所得控除を受けられません。一方で青色申告は会計帳簿が複雑ではありますが税金面で青色申告特別控除と呼ばれる特別控除を受けることができ、最大で65万円の所得控除を受けることができます。④少額減価償却の特例を用いた節税個人事業主やフリーランス、中小企業者は、青色申告決算書に必要事項を記入して、確定申告時にそれを提出することで、取得価額相当額を全額損金算入することが可能です。減価償却を行う場合は①業務で使用するもの②時間の経過とともに価値が減少するものという2点を満たす必要があります。ただし、この制度は購入した減価償却資産が30万未満の場合にのみ適用可能なので、高額なものには適用ができないことに注意しましょう。⑤小規模企業救済を用いた節税小規模共済とは、個人事業主や従業員の少ない中小企業向けの積立による退職金制度です。小規模共済の掛金は、月1,000円から7万円の範囲で自由に選択可能で、全額が所得控除の対象となるため、かなり大きな節税効果が得られます。共済金は退職時・廃業時に受け取ることができ、「一括」「分割」「一括と分割の併用」の3種類から選択することができます。⑥個人型確定拠出年金(ideco)を用いた節税自分で資産運用ができる年金制度のことで、自営業、または個人事業主であれば、毎月最大6万8000円まで掛金を積み立てることができます。また、掛金の拠出の休止・再開はいつでも可能であり、積み立てた掛金は全額所得控除になります。⑦ふるさと納税を用いた節税ふるさと納税とは寄附したい自治体と自分が欲しい返礼品を決め、自治体に寄附を申し込む仕組みです。ふるさと納税では、寄附金額-2000円の金額を所得税、住民税から控除することができます。新たにお勧めしたい節税方法6選①自宅兼事務所の按分自宅を住居として使用しつつ、事務所として一部を活用する場合に、家賃や光熱費などの一部を経費として計上が可能な制度です。申請の際には実際に仕事で使用している割合と計算根拠をしっかりと示す必要があります。②経営セーフティ共済への加入経営セーフティ共済とは、取引先が倒産した際に個人事業主や中小企業が連鎖倒産・経営困難に陥ることを防止するための制度です。連鎖倒産を防ぐための制度ですが、掛金の全額を損金または必要経費に算入することが可能なため、節税をしながら倒産リスクに備えることができます。取引先が倒産せずに、共済契約を解約する場合には、解約手当金を受け取れます。自己都合の解約であっても、掛金を12か月以上納めていれば掛金総額の8割以上が戻り、40か月以上納めていれば、掛金全額が戻ります。③減価償却資産の償却方法の届出事業に関連する固定資産を購入した場合、その資産の耐用年数で減価償却をして経費計上がされます。この減価償却の計算方法には定額法と定率法という2種類があります。定額法:一定額を毎年経費にする方法定率法:一定の割合を毎年経費にする方法定率法のほうが購入年の経費にできる額が大きくなるので、税額を抑えることができます。 ただし、定率法を選択したい場合には、事前に「所得税の減価償却資産の償却方法の届出書」を提出しておく必要があります。💡減価償却方法の比較(2025年度版)定額法 vs 定率法(取得価額100万円/耐用年数5年)定額法は毎年同額を償却するため、費用計上が安定定率法は初年度に大きく償却でき、節税効果が早期に得られるどちらも最終的な償却総額は同じ(取得価額-1円)2025年現在、定率法を選ぶ場合は「減価償却資産の償却方法の届出書」が必要年度定額法償却費定率法償却費差額1年目200,000円369,000円+169,000円2年目200,000円232,239円+32,239円3年目200,000円147,042円-52,958円4年目200,000円90,883円-109,117円5年目199,999円160,835円-39,164円④中古資産の購入事業に使用する資産を購入した場合には、耐用年数をもとに、定額法または定率法によって、減価償却費として費用計上します。中古資産は耐用年数が短くなるため、新品のものよりも早く購入金額を費用化することが可能です。定額法・定率法どちらも費用に計上できる合計金額は同じですが、定率法を選択するとより早い段階で多くの金額を費用化することが可能です。つまり、中古資産を購入し、定率法を選択することで、できるだけ短い耐用年数で減価償却が可能なため、節税につながります。⑤設備投資への減税制度事業に使用するための設備投資で、国が税法で対象に定める特定の設備投資を行う場合に、特別償却・税額控除という一定の優遇措置を受けることができる制度です。 減税対象となる設備は、頻繁に改定されているため、定期的にチェックする必要があります。⑥会社の設立事業の売上規模が拡大した場合には、「法人のみ認められる経費がある」「所得税と異なり法人税は一定税率」等の理由から、会社を設立する方が節税メリットが高くなる可能性があります。ただし、法人は「社会保険料」「均等割」など負担が増える場合もあります。 会社を設立する際には、税額をシミュレーションしたうえで、税理士等に相談することをおすすめします。より詳細な情報が知りたい方は以下の記事をご覧ください。個人事業主と法人の違いは?13項目で比較した特徴とメリット・デメリットや法人化を選択するポイント | 経営者から担当者にまで役立つバックオフィス基礎知識 | クラウド会計ソフト freee最後に以上、個人事業主が活用できる節税方法を10個紹介しました。上記で挙げた節税方法について、知らなかったものも多いのではないでしょうか。ぜひ取り入れられるものは積極的に活用して、適切な節税対策を心がけましょう。本シリーズでは、個人事業税や所得税、住民税などについても詳しく解説しているので、合わせてご覧下さい!