これまでも個人事業主の方向けに税金に関する記事をいくつか掲載してきました。個人事業主はサラリーマンとは違い、自身で税額を計算して納める必要がありますが、税金の内容や計算方法・主な節税方法についてしっかりと理解できていますでしょうか?そこで今回は税金の種類とそれぞれの特徴、また節税方法など税金への理解をより深めるべく、今までの税金関連記事をまとめてご紹介いたします。この記事のポイント個人事業主にかかる税金は「住民税」「個人事業税」「所得税」「消費税」の4つ個人事業主がするべき節税は「青色申告」「所得控除」「自宅兼事務所の按分」「小規模企業救済への加入」「経営セーフティ共済への加入」「減価償却資産の償却方法の届出」「中古資産の購入」「設備投資への減税制度」「経費」「会社の設立」という10種類個人事業主が知っておきたい税金の種類個人事業主にかかる税金は「住民税」「個人事業税」「所得税」「消費税」の4種類です。このうち、所得税と住民税は必ず納める必要がある税金ですが、消費税と事業税は、要件によって加算される税金となります。それぞれについて、以下で詳細に説明していきます。① 住民税住民税とは、納税者が住んでいる場所や事業所を置いている都道府県及び市町村に納める税金のことです。確定申告後に市町村から送られてくる納税額通知書に従い、納める必要があります。サラリーマンも住民税を支払う義務がありますが、個人事業主の場合とは計算の方法が異なります。個人事業主の場合、所得に関係なく住民に平等な負担を求める「均等割」と、所得に対して負担を求める「所得割」の2つから税額が算出されます。均等割一般に市区町村民税3,000円、都道府県民税1,000円で合計4,000円ですが、一部の自治体では独自の税額を設けているところもあるため、お住まいの自治体のHPで確認しましょう。※ただし、2014年度~2023年度については市区町村民税と都道府県民税どちらも500円ずつ加算され、合計5,000円となっています。所得割前年の所得金額に応じて金額が変わります。確定申告の際に計算した課税所得金額に税率をかけて計算します。税率は原則として、市区町村民税が6%、都道府県民税が4%の合計10%です。これは確定申告を行った内容を元に市区町村が計算してくれたものを用いましょう。しかしながら税額を把握し、十分な資金を残しておくためにも、あらかじめ計算しておきましょう。一部の自治体では独自の税額を設けているところもあるため、こちらも均等割と同様、お住まいの自治体のHPで確認してみてください。所得割の税額は、以下の計算式で求められます。(前年の所得金額-所得控除額)×税率-税額控除額所得控除額については、所得税と金額が異なる場合があるため、注意が必要です。※均等割と同様、市区町村民税、都道府県民税について、自治体によって独自の税率を設けているところもあります。💡税額控除の一覧控除名概要雑損控除災害や盗難、横領によって損害を受けた時に適用される控除医療費控除一定額以上の医療費を支払った場合に適用される控除社会保険料控除健康保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、介護保険料、国民年金保険料、国民年金基金の掛金、厚生年金保険料などを支払った場合に適用される控除小規模企業共済等掛金控除小規模企業共済の掛金を支払った場合に適用される控除生命保険料控除生命保険や介護医療保険、 個人年金保険で、支払った保険料がある場合に適用される控除地震保険料控除地震保険料を支払った場合に適用される控除寡婦控除配偶者と死別または離婚して扶養家族がいる場合に適用される控除勤労学生控除学校に行きながら働いている場合に適用される控除障害者控除納税者や控除対象配偶者、扶養親族が障害者である場合に適用される控除配偶者控除配偶者の合計所得が48万円以下の場合に適用される控除配偶者特別控除納税者の合計所得が1,000万円以下で、配偶者の合計所得が48万円以上133万円未満である場合に適用される控除扶養控除16歳以上の子供や両親などを扶養している場合に適用される控除基礎控除すべての人に適用される控除ひとり親控除納税者がひとり親であるときに適用される控除なお、住民税は確定申告を行えば税務署が申告内容を市区町村へ通知してくれます。住民税は確定申告書に記載された所得金額をもとに算出されるので、青色申告・白色申告の特別控除も税額に反映されます。詳細は以下の記事をご覧ください。【フリーランス税金あれこれシリーズ】住民税の基礎知識を解説! |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflow② 個人事業税個人事業税は、事業を行っていることに対して地方に納める税金で、都道府県税として分類されます。そのため、都道府県が課税主体であり、市町村への納付は市町村税になります。個人事業税の対象者は、原則として「都道府県内で法定業種70種類に当てはまる事業を営み、年間所得が290万円超の個人」です。課税対象になる所得は、事業所得や不動産所得が該当します。また、雑所得の内容によっては課税対象となる場合もあります。こちらも、住民税と同様に納税通知書が届くため、自身で計算をする必要はありませんが、資金を手元に残し確実に納付するためにも計算方法を知っておくことは重要です。計算方法は以下の通りです。個人事業税={所得(収入-必要経費)-個人事業税の計算で適用できる各種控除}×法定業種ごとに定められた税率個人事業税にはいくつかの控除も適用可能です。詳細は以下の記事をご覧ください。【フリーランス税金あれこれシリーズ】個人事業税の仕組みとは? |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflow③ 所得税所得税とは、個人の所得に対して課税される国税の一種です。所得税は累進課税であり、所得に応じて5~45%まで課税されます。所得とは、1年間に得た個人の収入から必要経費を差し引いた金額を指します。所得税の仕組みは、給与所得者と個人事業主で異なります。通常、給与所得者の場合、雇用主は給与から天引きして源泉徴収として所得税を納めます。そのため、給与所得者自身が追加の納税手続きをする必要はありません。しかし、個人事業主は1年間の所得に関して確定申告を行い、自己責任で所得税を計算し納付しなければなりません。実際に支払う所得税額は、課税所得金額に以下の表から対応する税率を掛け、表の税率の横にある控除額と税額控除の2つを差し引いて算出します。💡所得税額の速算表課税所得金額所得税率控除額〜1,949,000円5%0円1,950,000円〜3,299,000円10%97,500円3,300,000円〜6,949,000円20%427,500円6,950,000円〜8,999,000円23%636,000円9,000,000円〜17,999,000円33%1,536,000円18,000,000円~39,999,000円40%2,796,000円40,000,000円以上45%4,796,000円💡税額控除の一覧控除名概要雑損控除災害や盗難、横領によって損害を受けた時に適用される控除医療費控除一定額以上の医療費を支払った場合に適用される控除社会保険料控除健康保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、介護保険料、国民年金保険料、国民年金基金の掛金、厚生年金保険料などを支払った場合に適用される控除小規模企業共済等掛金控除小規模企業共済の掛金を支払った場合に適用される控除生命保険料控除生命保険や介護医療保険、 個人年金保険で、支払った保険料がある場合に適用される控除地震保険料控除地震保険料を支払った場合に適用される控除寄附金控除ふるさと納税や認定NPO法人等に対して寄付をした場合に適用される控除寡婦控除配偶者と死別または離婚して扶養家族がいる場合に適用される控除勤労学生控除学校に行きながら働いている場合に適用される控除障害者控除納税者や控除対象配偶者、扶養親族が障害者である場合に適用される控除配偶者控除配偶者の合計所得が48万円以下の場合に適用される控除配偶者特別控除納税者の合計所得が1,000万円以下で、配偶者の合計所得が48万円以上133万円未満である場合に適用される控除扶養控除16歳以上の子供や両親などを扶養している場合に適用される控除基礎控除すべての人に適用される控除ひとり親控除納税者がひとり親であるときに適用される控除具体的な控除対象などが気になる方は以下の記事をご覧ください。【フリーランス税金あれこれシリーズ】所得税の基礎知識を解説! |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflow④ 消費税消費税は、商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して課税される税金です。商品やサービスの価格の8%を消費税として消費者(購入者)が負担しますが、消費者が直接国に支払うのではなく、商品やサービスを販売する事業者が一度預かり、後日まとめて税務署に納めます。個人事業主の場合、消費税を預かる立場になるため、預かった金額と納税額を把握する必要があります。自身が預かった消費税額と自身が払った消費税額の差額を税務署に収める必要があります。2023年10月1日からはインボイス制度が始まり、適格請求書発行事業者になるための登録申請・区分請求書から適格請求書へ書式変更などにおいてさらに複雑になっています。そのため、以下の記事を読み込んで詳細を把握しましょう。インボイス制度「令和5年度税制改正大綱」総まとめ! |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflow個人事業主が押さえておきたい節税対策個人事業主になると、サラリーマン時代とは違い、税金の計算や納税を全て自分で行う必要があります。そのため、個人事業主の場合はより深く節税について理解を深めるべきです。個人事業主が取り組むことができる節税として、以下の10種類が挙げられます。青色申告所得控除自宅兼事務所の按分小規模企業救済への加入経営セーフティ共済への加入減価償却資産の償却方法の届出中古資産の購入設備投資への減税制度経費会社の設立各項目の詳細については以下の記事をご覧ください。【フリーランス税金あれこれシリーズ】個人事業主が知っておくべき節税対策 |フリーコンサルが読むメディア|media.quickflow最後に特に消費税や経費による節税などについては、知っているつもりでも理解できていなかったことがあったのではないでしょうか。それぞれの税金・節税対策は添付の記事でより詳しく解説されているので、合わせてご覧ください。また弊社の提供するquickflow for DXでは、案件の紹介をはじめとしてフリーランスが抱える様々なご相談にお答えしています。詳しくはぜひ一度ご連絡ください!